おそらく週末あたりに主に音楽について書くことがあるかもしれないブログ。

①おそらく週末あたりに ②主に音楽について ③書くことがあるかもしれない ④ブログ。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

ヴァイオリンソナタ第3番ニ短調

1888年、J.ブラームス晩年の作品。


あまり演奏者が誰とか、どの演奏がいいとか
そのへんには頓着しない私です。今んとこ。
ですがこの曲に関しては、絶対的にこの演奏じゃないとダメ!
という頑なな思いがあります。

で、その演奏はヴァイオリン、ギドン・クレーメル
ピアノがヴァレリー・アファナシエフというもの。

お勧めはしません。
美しい演奏です。が、にもかかわらず
どちらかというとゲテモノ方面なのかも知れない。
でも僕にとってこの曲は、この演奏以外にありえない。特に第1楽章。


いわゆる「クラシック」って、基本的には自作自演じゃないことが普通で
(そりゃ作者が100年も200年も前の人なんだから当然…)
作曲者自身がどう演奏したかとか、分かんない状況で
楽譜と、その他の音楽的知識によって、
演奏者はそれぞれの解釈で演奏するわけだから、
「おなじ編曲(アレンジ)で演奏する」という前提でいえば
ポップス系楽曲に比べると、テンポ設定その他の表現には
演奏者ごとの差が出やすいと思える。

けれども楽譜にはたいてい、「早く弾け」とか
「とてもゆっくり」とか、細かいのになると
「1小節目は144BPMで素早く、
 だが休符は90ぐらいで、
 でも4小節目の休符は短く」
なんて指定があるので、本来は、そんなに違わないものだろう。

NAXOSミュージックライブラリーで約10組のデュオの
本曲第1楽章の演奏時間を調べてみたところ、おおむね7~8分台。
1番短いのが7分7秒だったのに対し。

クレーメル=アファナシエフは、11分56秒。
最短のものとは5分近く違う。

これはポップス系で言えば「バラードアレンジにしてみました~」
ぐらいの違いだと思う…。
(奥田民生でいえば「イージューライダー’97」
 みたいなもんだな!って古い上にマイナーだし…)

1番短い演奏は、おおよそ160BPMぐらいで、
テンポの揺れも少ない。
クレーメルは、そもそも出だしから110ぐらいなのだが
テンポが大きく揺れ、70~160ぐらいの間で推移してる
気がする。

これが深いんですよ~。
この演奏を聴いてしまうと、「普通の」演奏が薄っぺらく聞こえてしまう。


だが楽譜を見ると、この第1楽章の冒頭にはAllegro(速く)と
作曲者による指示があり、速度に関する指示は基本的にその後
一切ないのです。

この曲の場合、110BPMでは既にAllegroとは言いがたい。
そのうえこんなに振幅の広いアゴーギクなど要求されていない。

ということは、作曲者の意図からは外れている
というべきなのでしょうね。
ブラームスは本来このような演奏は考えていなかった。
でもクレーメル=アファナシエフはこう演奏し、
それを僕は好んで(偏愛して)聞いている。

とても可笑しいんですけど、でも、そういうのもアリですよね、と思う。
全然レベルの違う話なんだけど
自分が歌ものを作る時に、自分なりのイメージで歌詞を考えたりするのだけど、
うっかりこれを聞いてくれたりした人は、果たして
オイラと同じイメージを持つのだろうか?とか。思うこともある。

多分ね、持たんですよ。
イメージは、ひとそれぞれ。

昔、本多勝一という文筆家が
「詩であっても、その意味するところが
 読む人によって別の捉え方をされるようではダメ。
 ちゃんと伝わるような文でなければ。」
というようなことを書いていた(ような気がする)が、

そうじゃない文章というのもこの世にはあっていいんで。
音楽なんてなおさらで。
解釈ってのもその人なりの、ひとつの作品ですからね。
そもそも「作品」というのは世界の解釈のことを指して言うんだ。
世界は何ひとつ、僕らに通じる言葉で話してはくれないのだから。
本当はそれが自然なことだと思うのです。
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタブラームス:ヴァイオリン・ソナタ
(1995/09/01)
クレーメル(ギドン)

商品詳細を見る

ちなみに3番以外も遅め。
スポンサーサイト

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する
 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。